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意味や仕組み

竹島問題



竹島問題に関連した知識を問うクイズ問題の「答え例」と「解説」


<クイズ問題(1)>
日本が領有権を主張する竹島は何県に属していますか?

<答え>
島根県

<解説>
1905年(明治38年)1月28日、日本政府は島根県隠岐島司の所管の竹島閣議決定しました。
当時は、満州朝鮮半島の利権を巡って日本とロシアが戦った日露戦争の最中ですね。日本海海戦では、日本海軍とロシア・バルチック艦隊が戦い、日本が勝利しました。
(参考サイト:島根県政広報誌「フォトしまねNo.161」)
http://bit.ly/156zvLM
(参考サイト:日本海海戦
http://bit.ly/156zxn5

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<クイズ問題(2)>
島根県が条例により定めた「竹島の日」は何月何日ですか?

<答え>
2月22日

<解説>
1905年2月22日に島根県竹島の帰属を告示して100年になるのを記念して、2005年(平成17年)に、島根県が条例により、2月22日を「竹島の日」と定めました。
(参考サイト:Web 竹島問題研究所)
http://bit.ly/156zCXL

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<クイズ問題(3)>
韓国での竹島の名称は何ですか?

<答え>
独島(獨島)

<解説>
島根県議会が制定した「竹島の日」に対抗して、韓国の慶尚北道の議会が、毎年10月を「独島の月」と定めました。
慶尚南道は、日本の長崎県に属する対馬についても、6月19日を「対馬の日対馬島の日)」と制定しています。)
なお、島根県慶尚北道は、1989年(平成元年)から姉妹都市として交流してきましたが、「竹島の日」が制定された2005年(平成17年)に交流協力関係が途絶えました。
竹島問題の争点を知るために、「独島は我が領土」という韓国の主張も勉強してみることは意味があると思います。
(参考サイト:韓国の島、独島)
http://bit.ly/156zIib
(参考サイト:韓国の領土、獨島 pdfファイル)
http://bit.ly/156zJmj
(参考サイト:獨島に関する一問一答 pdfファイル)
http://bit.ly/156zK9Q
(参考サイト:島根県慶尚北道との交流の概要)
http://bit.ly/10Ho0tG
(参考サイト:島根県慶尚北道との交流の概要)
http://bit.ly/156zPdn
(参考サイト:対馬市
http://bit.ly/156zSpD


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<クイズ問題(4)>
竹島から島根県隠岐までの距離と、竹島から韓国の鬱陵島ウルルンド)までの距離はそれぞれ何kmですか?

<答え>
竹島から島根県隠岐までの距離:約157km
竹島から韓国の鬱陵島ウルルンド)までの距離:約92km

<解説>
ちなみに、竹島から日本の本州(島根県)までの距離と、竹島から韓国の朝鮮半島までの距離は、どちらも約210kmです。
竹島周辺の海域は良好な漁場ですから、江戸時代など昔から日韓両国からの漁船が漁にやって来たであろうことは容易に想像できますね。
ただし、竹島そのものは生活できないような島であるために、竹島そのものを取り合う(長きにわたって住み着く)ことはなかったようです。
もし、島での生活実態がはっきりしていれば、領土問題になることはなかったかもしれませんね。
(参考サイト:日本国外務省 竹島問題)
http://bit.ly/156zZ4u
(参考サイト:竹島問題を理解するための10のポイント pdfファイル)
http://bit.ly/Rw1s9I


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<クイズ問題(5)>
第三国では、竹島のことは何と呼ばれていますか?

<答え>
リアンクール岩礁(リアンクール島)

<解説>
リアンクール岩礁とは、竹島の国際的に一般的な呼称で、欧米などの世界地図では、「Liancourt Rocks」と表記されることもあるようです。
リアンクール岩礁の名前の由来は、1849 年にフランスの捕鯨船リアンクール号が現在の竹島を発見したことによります。
明治時代には、日本でも「リアンクール岩礁」にちなんで、「りゃんこ島」の俗称があったそうです。
(参考サイト:Liancourt Rocks - Wikipedia
http://bit.ly/156A741


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<クイズ問題(6)>
第二次世界大戦におけるアメリカ合衆国をはじめとする連合国諸国と日本国との間の戦争状態を終結させるため、両者の間で締結された平和条約を何といいますか?

<答え>
サンフランシスコ平和条約(日本国との平和条約)

<解説>
調印日:1951年9月8日
発効日:1952年4月28日
この条約の発効によって、終戦後約7年たって連合国の占領から独立を回復することになります。
日本の領土の範囲も記されており、朝鮮の関連では、
第二章 領域 第二条(a) に、以下のように記されています。
Japan, recognizing the independence of Korea, renounces all right, title, and claim to Korea, including the islands of Quelpart, Port Hamilton and Dagelet.
「日本国は、朝鮮の独立を承認して、済州島、巨文島及び欝陵島を含む朝鮮に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する。」
なお、サンフランシスコ平和会議(サンフランシスコ講和会議)には、52か国の代表が参加しましたが、韓国は招かれていません。
日本と韓国の国交が回復するのは、1965年(昭和40年)の日韓基本条約においてですが、竹島問題は棚上げされました。
(参考サイト:日本外交文書 サンフランシスコ平和条約
http://bit.ly/156A6Ny
(参考サイト:サンフランシスコ平和条約の内容:日本語)
http://bit.ly/10Htt3u
(参考サイト:サンフランシスコ平和条約の内容:英語)
http://bit.ly/10Hu19z
(参考サイト:日韓基本条約
http://bit.ly/10HxeGp



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<クイズ問題(7)>
韓国の初代大統領である李承晩大統領の時代に、韓国政府が一方的に設定した漁船立入禁止線を何といいますか?

<答え>
李承晩ライン(李ライン)

<解説>
韓国では「平和線(平和ライン)」と呼ばれるそうです。
李承晩(り しょうばん)大統領が1952年1月18日に発した海洋主権宣言によって設定された区域ですが、国際社会から認められたものではありません。
韓国側によって、日本の漁船がだ捕され、漁民が拉致されるなどの事件も起きました。
なぜ、李承晩ラインが一方的に設定されたのかは、歴史をたどる必要があると思います。
第二次世界大戦後に日本を占領統治していた連合国軍最高司令官総司令部GHQ)によって、暫定的に日本の領土が規定され、竹島は日本が政治上・行政上の権力を行使しうる地域に含まない地域になり、
また、マッカーサー・ラインと言われる日本漁船の活動可能領域が設けられ、竹島から12マイル(約20km)以内での漁業や捕鯨を行えなくなりました。
しかしながら、上記の規定は日本の領土を最終的に決定したものではなく、サンフランシスコ平和条約によって、日本の領土が確定しました。
ここで、サンフランシスコ平和条約の調印は、1951年9月8日なのですが、その条文(第二章 領域 第二条 a)では朝鮮の独立を承認して日本が放棄する地域に竹島が含まれていない、つまり、竹島の領有権が日本に戻るという解釈ができます。
なお、調印前の草案の段階では、日本が竹島を放棄することという記述があったようですが、日本の主張の正当性が考慮され、竹島を放棄という記述がなくなりました。
当然、韓国としては、竹島を韓国領とするよう、米国政府に対し要望していたようですが、「ラスク書簡」と呼ばれる米国政府からの回答文書で、以下のように韓国側の要望を却下しています。
該当する記述を抜粋すると、
As regards the island of Dokdo, otherwise known as Takeshima or Liancourt Rocks, this normally uninhabited rock formation was according to our information never treated as part of Korea and, since about 1905, has been under the jurisdiction of the Oki Islands Branch Office of Shimane Prefecture of Japan. The island does not appear ever before to have been claimed by Korea.
「独島、もしくは竹島、リアンクール岩として知られている島については、我々の情報によれば、日常的には人が住んでいないこの岩礁は、韓国の一部として扱われたことはなく、1905年頃からは、日本の島根県隠岐島庁の管轄下にありました。この島について、韓国によりこれまで領有権が主張されたことがあるとは思われません。」
上記のラスク書簡は、あくまで書簡なのですが、52か国の代表が参加したサンフランシスコ平和会議では、49か国が条約に署名(調印)しました。
ところが、サンフランシスコ平和条約が発効されるのは、調印から7か月ほど後の1952年4月28日なので、韓国は、マッカーサー・ラインが有効なうちに先手を打って、上記のように1952年1月18日に李承晩ラインを設定したのです。
(ちなみに、マッカーサー・ラインは、サンフランシスコ平和条約が発効される3日前に廃止されました。)
この時点では、日本と韓国で国交がないため、問題解決には至りませんでした。
1954年、日本政府は、韓国側に国際司法裁判所での解決を提案しましたが、韓国は拒否しました。
その後の流れとしては、日本に対して強硬路線をとった李承晩大統領が、1960年に失脚し、1965年、朴正煕大統領の時代に日韓基本条約が結ばれ国交が正常化し、日韓漁業協定によって、李承晩ラインは廃止されましたが、韓国による実効支配が続いています。
日韓漁業協定については、排他的経済水域国連海洋法条約を踏まえて、1999年に新日韓漁業協定が発効しました。

(参考サイト:李承晩ラインと竹島
http://bit.ly/XfuJKz
(参考サイト:公開された日韓国交正常化交渉の記録を読む)
http://bit.ly/Xfs8QN
(参考サイト:李ライン問題に関する日本漁民拉致に対し韓国の反省を求める件)
http://bit.ly/YM8eZc
(参考サイト:マッカーサー・ライン pdfファイル)
http://bit.ly/YM8Wpd
(参考サイト:日本外務省 第二次大戦直後の竹島
http://bit.ly/156AhbQ
(参考サイト:ラスク書簡
http://bit.ly/UCi6Wo
(参考サイト:竹島に関するサンフランシスコ平和条約草案の変遷)
http://bit.ly/156AmMs
(参考サイト:新日韓漁業協定の内容)
http://bit.ly/156AvQ8


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<クイズ問題(8)>
国際連合の主要機関の一つで、国際紛争を裁判によって解決する機関を何と言いますか?

<答え>
国際司法裁判所

<解説>
英語表記は、International Court of Justice で、略称は、ICJ
本部は、オランダのハーグにあります。
国際法」に従って裁判されます。
領土問題などで2国が争う場合、両方の国の同意がないと裁判は開けないそうです。
なお、他国から訴えられた場合に応じなければ行けない権限を強制管轄権といい、2012年の時点で、国連加盟国(193か国)のうち67か国が強制管轄権の受諾をしており、日本は受諾していますが、韓国は受諾していません。(ちなみに、ロシアと中国も受諾していません。)
(参考サイト:国際司法裁判所とは)
http://bit.ly/156ABY0
(参考サイト:国際司法裁判所
http://bit.ly/156ACLE
(参考サイト:竹島問題は、どうして国際司法裁判所で解決できないの?)
http://bit.ly/Unwq78
(参考サイト:国際司法裁判所について pdfファイル)
http://bit.ly/156AJH5
(参考サイト:国際司法裁判所強制管轄権の受諾国)
http://bit.ly/YLQ35Z
(参考サイト:領土問題 国際法に関する講演 YouTube動画)
http://bit.ly/156AMCu



竹島問題についての私見
私は、一人の日本人(1968年生まれ)として、私見を述べてみたいと思います。
無知ゆえに不適切な発言があるかもしれませんが、どうか御容赦ください。
まず、平和的に解決したいというのが、私の考えの根本です。
日本、韓国の両国ともに、竹島の領有権を主張している以上、客観的に、紛争という意味で領土問題は存在すると思います。
そして、1965年に日韓の国交が正常化されて以降も、竹島問題は棚上げされていたがために、解決するどころか、より深刻になっています。
私自身は、竹島については日本の領土だと考えています。サンフランシスコ平和条約がその根拠です。条文が作成される草案の段階で、竹島の帰属が吟味された上で成り立っていると思うからです。
ところが、竹島問題では、両国間で歴史認識の相違も存在します。
1910年には韓国併合日韓併合)により、日本が韓国(正確には大韓帝国)を植民地化したことで、苦痛や屈辱を味わった韓国人の方々も多いと思います。その点については、戦争を知らない世代の私も同情します。
ただ、同情とは別に、また、歴史認識の違いとは別に、やはり、日本と韓国の領土がそれぞれ確定したサンフランシスコ平和条約が尊重されるべきだと思うのです。
(サンフランシスコ平和会議に参加できなかった韓国にとっては、そんなの関係ない、という立場なのかもしれませんが。。)
もちろん、私がこのように考えていても国家間の紛争はそう簡単には解決しません。
そこで、双方ともに、どのような判断が下ろうとも恨みっこ無しで、国際司法裁判所に任せることができれば、それが一番いいと思います。
領土問題は存在しないのだから裁判所に付託する必要がないと拒否するのは、第三者からは理解されないと思いますし、国際社会の一員としてふさわしい態度ではないと思います。
韓国人の方々も、自国の領有権を主張し、そこに他国からの干渉があると思うなら、実力行使ではなく、裁判の場で正々堂々と争えば良いのです。
ただ、「恨みっこ無しで、国際司法裁判所に任せることが一番」といっても、やはり、領有権がどちらかの国に確定されたら、他方の国民は敵意を強くすることが想像できます。
そして、国民感情も含め、二国間の関係がさらに悪化する懸念もあります。
私は、上述しましたように、竹島は日本の領土だと考えていますが、その主張を押し通すことで、二国間の関係が悪化することは望みません。
国益ということを大局的に考えてみても、竹島の領有権を獲得することで得られるメリットと、両国の関係が悪化することで生じるデメリットを天秤にかけたら、後者のデメリットの方が大きいと私は思います。
きっと、韓国人の方々も、自国の領土だと主張を押し通すことで、二国間の関係が悪化することは望まないと思います。
韓国が、半世紀以上も竹島の実効支配を続けている中で、日本政府が怠慢なのか、対応できなかったのか分かりませんが、とにかく、竹島問題は深刻化しています。
竹島問題は領有権の問題に留まらず、もはや、感情的なものも含めてこじれすぎているのです。争点を挙げることが無意味なほど、こじれすぎているのです。(竹島を爆破しても両国民が気分的にすっきりすることはないと思います。)
私は、領有権について「解決しないことが解決」という、あいまいな棚上げをしてもいいと思います。ただし、相手国を刺激するような領有権の主張や、宣伝や教育をしてはいけません。
2012年のロンドン五輪で韓国の男子サッカー選手が、独島の領有を主張するメッセージを掲げて、大きな問題になりました。その選手がどのような思想を持とうと自由ですが、やはり、国際社会の一員としての品格を損なう行為はよくありません。
民間レベルでは、両国で良好な交流があっても、竹島問題で、それらが悪化してしまうことは、両国にとってよくないことだし、残念なことです。
両国の経済にも悪影響を及ぼすと思います。
文化面では、私は、韓流ブームとはほとんど無縁なので、「冬のソナタ」も見たことがないぐらいですが、たまたま見た「イ・サン」という時代劇ドラマには、はまってしまい毎回楽しみに見ていました。
K-POPアイドルに興味はありませんが、竹島問題によって、彼ら(彼女ら)の芸能活動が制限されるのは、残念なことだと思います。
もし、国際司法裁判所で、両国が竹島を共同管理するというような判決が下れば、あとは、両国の人たちが協力するよう努力して良好な関係を築いていけると思うのですが、そういった判決が下る可能性があるのかどうか私には分かりません。
海底火山の噴火でできた岩山のような島で、飲料水など生活に必要な水源もなく、普通には住めない竹島を巡って争うのは、経済的に、周辺の漁業や海底資源の利権が目的なのだと思います。
島根県と、韓国の慶尚北道は、1989年(平成元年)から姉妹都市として交流してきましたが、島根県が2005年(平成17年)に「竹島の日」を制定したことで、韓国の慶尚北道の議会が、「独島の月」や「対馬の日対馬島の日)」を制定するにとどまらず、韓国内で反日運動が激化しました。島根県慶尚北道の交流協力関係も途絶えました。
結果としてどうなったでしょうか? 島根県の漁民の方々にとって、プラスになったのでしょうか? 日韓両国のさまざまな交流関係にプラスになったのでしょうか?
私には、プラスになったとは思えません。
ですから、自国の領有権の主張よりも、漁業などの利権は、共同管理がいいと思います。漁業協定もありますが、漁業資源を保全しながら、無茶な捕獲をしないようなルール作りをして守ることが大事なのではないかと思います。
自国の領土だとするプライドについては、共同管理で、両国の友好や平和の象徴にすればよいと思います。
両国の政府は、間違っても、自国の政権維持の為や、国内政治への国民の不満をそらすために、反日感情反韓感情を煽ってはいけません。
また、過去の歴史を、教科書やメディアやイベント(展示会、博物館)などで正確に伝えることは大事ですが、伝える側は、反日感情反韓感情を煽ってはいけません。
そして、若い世代に、過去の遺恨を引きずってはいけません。
両国の政府首脳は、竹島問題を棚上げにしながら、若い世代の方々に向けて友好関係を築くことの重要性を伝えていくことが大事だと思います。
若い世代の方々は、無人島の領有権の主張に固執して対決することの延長線上に何か幸福があるのかどうか冷静に考えてみることが大事だと思います。
世界がグローバル化する中で、環境問題や経済問題が深刻になっている中で、隣国の日本と韓国がいがみ合っていても、両国のプラスにはなりません。
私は、竹島問題を考えることは、即ち、日韓関係そのものを考えることだと認識すべきだと思います。
私たち1人1人が、国際社会の一員として、未来志向で、冷静に知恵をしぼって、解決に向けて努力しようとする気持ちを持つことが、まずは大事だと思います。
乱筆、乱文、失礼しました。





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