私の事典

意味や仕組み

原子力エネルギーと再生可能エネルギー(自然エネルギー,新エネルギー,グリーンエネルギー) メリットとデメリットと課題


エネルギーについて、一緒に、学習しましょう。
私たちが生活していく上で、エネルギー問題はとても大事ですから、
色々なエネルギーの特徴を整理して理解してください。
なお、中学校の社会科(公民)でもエネルギー問題は取り上げられます。
また、国語の問題文でもエネルギー問題や環境問題が題材になることがあります。

<エネルギーに関するクイズ問題>

・日本人一人あたりのエネルギー消費量(年間)を石油に換算すると、およそ何トンでしょうか?


・発電と同時に発生した排熱も利用して、冷暖房や給湯などに利用するエネルギー供給システムを何といいますか?

・火力発電や水力発電原子力発電によって、どのようなエネルギーを作る(生み出す)でしょうか?


・火力発電と原子力発電の共通点と違う点を答えなさい。


原子力発電のメリット(長所)とデメリット(短所)を挙げなさい。


再生可能エネルギーを挙げなさい。


・食料となる作物の収穫量が19世紀から20世紀に増えた主な理由は?


・持続可能な社会とは、どのような社会か説明しなさい。


原発原子力発電所) 1基分の発電量は、およそ何キロワットでしょうか?










<答えの例と解説>


<問題>
日本人一人あたりのエネルギー消費量(年間)を石油に換算すると、およそ何トンでしょうか?

<答え>
約4トン(約3.7トン)

(解説)
ちなみに、一人あたりのエネルギー消費量が最も多い国は、カナダです。
カナダは石油や石炭や天然ガスなどのエネルギー資源に恵まれ、また、水力発電が盛んで、エネルギーを輸出できるほどで、国内の電気料金が安いのでたくさん使うようです。また、人口密度が低いので、家々が離れているため、送電にコストがかかるようです。ともあれ、日本のように節電や省エネを意識する必要性が低いのかもしれませんね。

(参考サイト:一人あたりエネルギー消費量)
http://bit.ly/TfWgZ3
(参考サイト:エネルギー動向)
http://bit.ly/TfW0sV
(参考サイト:主要国のエネルギー自給率
http://bit.ly/TYAkPH







<問題>
発電と同時に発生した排熱も利用して、冷暖房や給湯などに利用するエネルギー供給システムを何といいますか?

<答え>
コージェネレーション

(解説)
発電で得られる電気エネルギーの他に、同時に発生した熱(熱エネルギー)も利用するので、エネルギーの有効利用になります。従来の発電では、エネルギーの利用率(エネルギー効率)は、40%ほどですが、コージェネレーションによって、70%〜80%ほどに上がるそうです。
ちなみに、ガスタービン発電と蒸気タービン発電を組み合わせた発電方式を「コンバインドサイクル発電」といいます。

(参考サイト:エネルギーの高効率利用コージェネレーション
http://bit.ly/ThI5Sd
(参考サイト:天然ガスコージェネレーションシステム)
http://eee.tokyo-gas.co.jp/eco/cogene.html
(参考サイト:コージェネレーションの質問一覧)
http://www.itmedia.co.jp/qa/cogeneration.html
(参考サイト:コンバインドサイクル発電)
http://www.tepco.co.jp/tp/howto_h/cc/index-j.html







<問題>
火力発電や水力発電原子力発電によって、どのようなエネルギーを作る(生み出す)でしょうか?

<答え> 
電気エネルギー

(解説)
火力発電は、化石燃料(石油や石炭や天然ガスなど)の持つ化学エネルギーを燃焼させて水を沸騰させ水蒸気にして蒸気タービンを回転させることにより運動エネルギーに変換して、発電機によって電気エネルギーを得ます。
水力発電は、高いところにあるダムやため池から、水の落差(位置エネルギー)によって、タービンを回転させることにより運動エネルギーに変換して、発電機によって電気エネルギーを得ます。
原子力発電は、ウランやプルトニウムなどの核燃料の核分裂反応(核エネルギー)によって水を沸騰させ水蒸気にして蒸気タービンを回転させることにより運動エネルギーに変換して、発電機によって電気エネルギーを得ます。
環境問題ということでいえば、火力発電では化石燃料を燃やすと大気汚染の原因になる窒素酸化物(二酸化窒素など)や、温室効果ガスである二酸化炭素や一酸化二窒素が出ます。水力発電ではダムを造ると環境破壊になります。原子力発電では安全性や放射性廃棄物の処理に問題があります。







<問題>
火力発電と原子力発電の共通点と違う点を答えなさい。

<答え> 答えの例は、
<共通点>
・水蒸気でタービンを回して発電する点。
<違う点>
・火力発電は化石燃料を用い、原子力発電は核燃料を用いる点。
・火力発電は温室効果ガスである二酸化炭素を放出するが、原子力発電はほとんど放出しない。
原子力発電は燃料や廃棄物に放射性物質を含む。

(解説)
発電コスト(費用)は、火力発電より原子力発電の方が安いとされていますが、使用済み核燃料の処理や事故が起きた時にかかる費用も考えると決して安いとはいえないのかもしれません。

(参考サイト:火力発電と原子力発電の違い)
http://bit.ly/UUFxHe
(参考サイト:原子力発電のしくみ)
http://bit.ly/UUFJpL
(参考サイト:放射性物質の基礎知識)
http://bit.ly/ThMgxB







<問題>
原子力発電のメリット(長所)とデメリット(短所)を挙げなさい。

<答え> 答えの例は、
<メリット(長所)>
・少量の核燃料から大量のエネルギーを得られる。
温室効果ガスである二酸化炭素をほとんど放出しない。
・稼働させると電力を安定供給できる。

<デメリット(短所)>
・使用済み核燃料は放射性物質を含み、処理場(処分場)を確保して厳重に管理しなければいけない。
・事故で放射性物質が漏れると、人体や農作物などに被害が出る。
・設備を稼働したり、止めたりするのに時間がかかる。
廃炉にするとき、膨大な費用がかかる。

(参考サイト:原子力規制委員会
http://www.nsr.go.jp







<問題>
再生可能エネルギーを挙げなさい。

<答え>
太陽光、太陽熱、風力、波力、潮力、地熱、バイオマス、など。

(解説)
再生可能エネルギーは、太陽光など、自然界に豊富に存在して資源が枯渇しないエネルギーです。「自然エネルギー」や「新エネルギー」や「グリーンエネルギー」のように表現されることもあります。
二酸化炭素などの温室効果ガスをほとんど出さない、という利点があります。(太陽光パネルなどの装置を作る際に、二酸化炭素などを放出するようですが、火力発電と比べると放出量が少ないのは言うまでもありません。)
再生可能エネルギーは、現時点では、発電コストが高い、発電出力が変動する、などの課題がありますが、今後の技術革新や、これらのエネルギーの組み合わせによって、発展していくことが期待されます。
日本は、国土面積の小さい島国(面積は世界第61位)ですが、排他的経済水域は、約4,470,000平方キロメートルで世界第6位の海洋大国なのです。(中国よりも4倍以上広い!) 潮の流れで羽根を回して発電する潮流発電も技術開発中です。また、再生可能エネルギーではありませんが、メタンハイドレードなどの海底資源の存在にも注目されています。
さらに、日本は、温泉大国でもあります。温泉地の保全をしながら、地熱発電の開発にも期待できます。
これまでの日本は、技術はあるけれど、エネルギー資源に乏しく輸入に頼る国だったのですが、今度、エネルギー資源もあり、技術もあるとなれば、少子高齢化が進む中、決して日本の未来は暗くないと思います。(逆に、世界のエネルギーバランスが崩れて、また別の外交や経済の問題が生じるのかもしれませんが。)
ともあれ、今の学生さんたちは希望を持って、エネルギー問題に取り組んで克服していってほしいなと思います。
なお、電力の流れをコントロールするシステム「スマートグリッド」や、スマートグリッドや社会サービスを含めた街全体の社会システム「スマートコミュニティ」の実現に向けた取組みが世界的に進められています。

(参考サイト:再生可能エネルギーの種類と特徴)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/renewable/index.html
(参考サイト:スマートグリッド・スマートコミュニティとは)
http://bit.ly/UUQdFJ
(参考サイト:スマートグリッド・スマートコミュニティとは 動画)
http://bit.ly/UUQp86







<問題>
食料となる作物の収穫量が19世紀から20世紀に増えた主な理由は?

<答え>
化学肥料が利用されるようになった。

(解説)
化学肥料は化学工場で大量に合成することができたため、農業生産に貢献しました。あと、農薬の使用によって、作物の生産量が上がりました。
ただし、化学肥料に含まれるリンが地下水や湖に流れることによって、富栄養化などの環境問題が起きました。

(参考サイト:化学肥料Q&A)
http://www.jaf.gr.jp/hiryou/question/QA.htm







<問題>
持続可能な社会とは、どのような社会か説明しなさい。

<答え>
環境保全に配慮しながら、経済や社会の質の向上を追求していく社会

(参考サイト:持続可能な社会とは?)
http://www.kanbun.org/see-act/ee.html
(参考サイト:持続可能な開発)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/wssd/wssd.html








<問題>
原発原子力発電所) 1基分の発電量は、およそ何キロワットでしょうか?

<答え>
約100万kW(キロワット)

(解説)
ギガという単位を使えば、約1GW(ギガワット)です。
通常は、「〜kW(キロワット)」で表示されることが多いようです。








エネルギーに関する役立つサイトを以下に記しておきます。

(参考サイト:日本のエネルギー事情)
http://eneco.jaero.or.jp/important/japan/index.html
(参考サイト:新エネルギー)
http://www.nef.or.jp/pamphlet/index.html
(参考サイト:動画でわかる 再生可能エネルギー
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/movie/index.html
(参考サイト:主要国の一次エネルギー構成)
http://bit.ly/TguY3K
(参考サイト:環境クイズ:エネルギー)
http://bit.ly/TYCmPX
(参考サイト:地球温暖化阻止へ向けて)
http://bit.ly/ThId4f








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